2022/9/7
犬、ネコを飼うときに注意すること-5つの押さえておきたい中毒物質-
まだまだ暑い日が続き、お家の中で過ごす時間が多い季節ですね。
そんなお家の中には、犬や猫に危険な中毒物質が数多く潜んでいます。
そこで、今回は『お家に潜む犬・猫にとって怖い中毒物質の5つ』を紹介します。
(特に、4つ目(キシリトール)・5つ目(ユリ)は、個人的にとても苦い経験がある中毒物質です!!!)
◆チョコレート 来院頻度が1番高い!
<対象動物> 犬(猫でも中毒が起こるが、まれ)
<危 険 度> ★☆☆(まれに死亡する)
<ポイント>
- ・摂取後1〜6時間に症状が起こることが一般的
- ・カカオ含有量が多いと中毒症状が出やすい
(カカオ含有量:ダークチョコレート>ミルクチョコレート>ホワイトチョコレート) - ・初期症状は、落ち着きがなくなる、嘔吐や下痢などの消化器症状、多飲
- ・進行すると、多尿、興奮・ふるえ・けいれん発作など神経症状や呼吸器不全など

◆ネギ類(玉ねぎ、長ネギ、にんにく、ニラ など)
<対象動物> 犬・猫 (猫は犬よりも危険かも!)
<危 険 度> ★★☆(死亡することもある)
<ポイント>
- ・中毒量は、犬:15〜30g/kg、 猫:たった5g/kg で血液性状の変化を引き起こす
可能性がある
(玉ねぎ1個の重さ サイズ S:100〜150g M:150〜200g) - ・摂取後24時間以内に赤血球の変化が起こるので、数日後に貧血になることが多い
- ・貧血以外の症状として、活力低下、赤い尿(ヘモグロビン尿)、黄疸、腹痛や
嘔吐/下痢などの消化器症状

◆ブドウ・レーズン 急性腎不全で死亡することも!
<対象動物> 犬
<危 険 度> ★★☆(死亡することもある)
<ポイント>
- ・中毒のメカニズムは不明で、中毒量も個体差により様々なので注意が必要
- ・生のブドウよりレーズン(干しブドウ)のほうが、危険度が高いと言われている
- ・症状としては、摂取後24時間以内に、嘔吐、食欲不信、下痢などが起こり、
摂取後48時間以降に急性腎不全を発症することがある
◆キシリトール ガム1粒が命取りに!!!
<対象動物> 犬
<危 険 度> ★★☆(死亡することもある)
<ポイント>
- ・摂取後30〜60分で低血糖なり(摂取によりインスリンが大量に放出されるため)、
低血糖は摂取後12時間程度まで起こりえる - ・大量に摂取すると急性肝障害や血液凝固異常を生じる可能性もあり、摂取後9〜72時間以内
に認められる - ・中毒量は、低血糖:0.1g/kg以上 急性肝障害:0.5g/kg以上 である
- ・一般的なキシリトールガム1粒のキシリトール含有量は0.3〜1.3g程度
(つまり、10kgの犬で1・2粒で中毒量となることもある)

◆ユリ 非常に危険!!!!
<対象動物> 猫
<危 険 度> ★★★(死亡する可能性が高い)
<ポイント>
- ・ユリ属(テッポウユリ、オニユリ、アジアンティックリリー、ヤマユリなど)の植物
- ・花びらや葉や茎、花粉などを少量摂取しても中毒が生じる
(例えば、葉っぱ1枚でも) - ・メカニズムは不明だが、急性腎不全を引き起こし、死に至ることがほとんどである
(救命できたとしても慢性腎臓病になってしまう) - ・摂取後12時間以内に、嘔吐、食欲不振、多飲・多尿などの症状がでる
- ・嘔吐から始まり、摂取後4〜6時間以内にいったん治まり、改善したように見えることが
あるが、摂取後24〜96時間以内に急性腎不全に陥る
※急性腎不全の症状:無尿(尿が全く出ない)や乏尿(尿がほとんど出ない)など
1番の予防は、中毒物質となるようなものを身近におかないことではありますが、現実的に難しいものも多いです。
日々生活をしている中で、万が一中毒物質を摂取してしまったら、『元気だから』『少量だから』などと考えずに、すぐに動物病院にご相談ください。
※本記事は以下の書籍を参考にさせていただきました。
動物看護専門誌as(アズ)2018年5月号
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